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TEXTILE COLUMN福田織物のテキスタイルコラム

 遠州織物産地が復活  イノベーションで織物産地が変わる

2021.08.30

遠州織物産地が復活  イノベーションで織物産地が変わる

産地での織物展示会は、国、県の補助機をふんだんに使って行われています。そして同じメンバーです。

何十年も変わらないメンバーで、やっていても、なにも「イノベーション」がおこりません。

「イノベーション」は、新しい人との出会いから始まります。

私は、いつも東京、大阪などにいく、いろいろな産地をまわり、なにかイノベーションを起こそうと考えています。

しかし社長が、365日、事務所の机にいるとか、産地での活動をして、いつも同じメンバーで行っていることでは、新しい「イノベーション」が起こりません。

そもそも「イノベーション」とは何か?

「イノベーション」とは、モノや仕組み、サービス、組織、ビジネスモデルなどに新たな考え方や技術を取り入れて新たな価値を生み出し、社会にインパクトのある革新や刷新、変革をもたらすことを意味になります。

しかし、残念ながら、繊維川中産業から、イノベーションを成功させられる組織や会社はありません。ところが、「イノベーション」の意味を考えた時、何か新しいことに挑戦すること、いったような、目的のないぼんやりしたものになります。

ただ新しいことをやることではなく、

5つのイノベーションから、しっかり目的意識して繊維産地を考えていく必要があります。

①プロダクト・イノベーション

②プロセス・イノベーション

③マーケット・イノベーション

④サプライチェーン・イノベーション

⑤コスト・イノベーション

まとめ

 

では、私なりに解説していきます。

①プロダクト・イノベーション

私の産地は遠州織物ですが、ここ数年、新しいプロダクトが起きていません。しかも、古い織機で織った織物が遠州織物の象徴とされています。

確かに、古い織機シャトルの生地風合いはありますので、世界的にも高い評価を受けているそうです。

でも、変わらない織物の良さがありますが、30年前までは、遠州織物産地は、綿のファンシーテキスタイル作りは、国内でもダントツな織物技術を誇っていましたが、いまは、プレーンな綿織物が主流になってしまい、アパレル、小売りから、遠州織物の存在感が薄れています。

弊社も、綿120/1や綿300/1ストール 次世代コーデュロイBECCO ピンタック織物など、新しい織物開発してきましたが、遠州産地からの新しい織物があまり出てこないような気がします。

プロダクト・イノベーションとして、考えると、他産地とコラボなど、遠州のグループ化ではなく、もっと広い範囲で、産地間ベースで商品開発を進めることがユニークなテキスタイルができます。もっとここを強化していくことが重要になります。

 

②プロセス・イノベーション

そもそもプロセス・イノベーションとは、企業の商品(製品やサービス)を大きく変化させるのではなく、生産工程や流通方法を改善することを言います。

「テキスタイル・ネットワーク・ジャパン展」(TNJ展)を、国内繊維産地から、メーカーが集まって、テキスタイル合同展示会を行っていますが、ここでは、プロセス・イノベーションを目指しています。

TNJ展に参加している繊維メーカーは、織物、ニット、タオル、ストール、レース、染色などのいろいろなキーパーソンがいて、ファッション+アルファーとして新しい生地素材を提案しており、TNJ展のなかのメーカー同士のコラボもあり、とてもユニークな製品づくりも行っております。

問屋、コンバターなどが間接な業種が入らないので、産地と直結なビジネスができ、トレーサビリティなど、知りたい情報が確実にわかり、産地間の生地開発が活発に行われ、新しい生産ラインのイノベーションができております。

TNJ展こそが、繊維産地のプロセス・イノベーションであります。

もし、TNJ展に興味あるかたは、TNJ展のホームページ、又は、弊社に問い合わせてください。

 

③マーケット・イノベーション

今、TNJ展も、いままでの展示会と違う方向を模索しており、ファッションから、インテリア、雑貨、資材など販路先の開拓を考えています。

従来、ファッション産業から、ウイズコロナ渦で、新たなマーケット参入も考えなければならなくなりました。

TNJ展の仲間は、タオル、ストールなど製品販売を行っているメーカーもあり、TNJ展は、ファッションだけの展示会ではなくなってきました。

新たな顧客を探すとなると、TNJ展のマーケットを、ファッション関連でない業界とのコラボとか、他の業種の展示会などに出展も考えなくてはなりません。

産地の中で、同じメンバーでやっているかぎり、マーケット・イノベーションが起こりません。

アパレル、小売りには、従来の仕入れ先で買うのが、安心で楽かもしれませんが、テキスタイル・ネット・ジャパン展(TNJ展)に足を運んでもらい、新しい商品、素材、などの出会いで考えていただければと思っています。

SDGsという、新しいニーズが生まれてきています。

近年こんなワードが話題になっています。「アパレル業界が環境を破壊している」環境問題は様々な視点で議論されており、アパレル業界が環境に与える影響も明らかになっています。

だからこそ、産地の繊維メーカーと取り組んでいくと、ブランド独自の環境問題を取り組めれことができ、消費者から高い信頼感を得ることになると思います。

このような取り組みも、マーケット・イノベーションと言えます。

 

④サプライチェーン・イノベーション

コロナ感染渦の中で、国内のサプライチェーンになる繊維産業は、従来の生産の7割減の生産になっており、不況のど真ん中にいます。

このまま続くと、国内の産業のサプライチェーンは破滅します。

現在、サステナブルの生地、再生糸、リサイクル生地、オーガニックコットンをうたって、商社が海外で、サステナブル生地を生産していますが、SNSを見て、グローバル情報知っている消費者は増えてきています。

大量生産、大量廃棄をしている会社が、サステナブルな生地販売しているといっても、消費者は信じてくれるでしょうか?

今後、SNSで、世界で洋服を作る工程の問題点は、拡散される時代になりました。

安いものは、必ず問題があり、ブランドリスクが増えます。だからこそ、国内のサプライチェーンを守ることの必要性が重要になると思います。

また、我々も、地方産地ではなく、日本国内全体を産地と考え、デジタル化を進化させ、交通基盤メリットを活かして、消滅していく地方産地を大きな日本産地でのサプライチェーン・イノベーションをしていく必要性があります。

日本の繊維産地があってこそ、商社、アパレルは、グローバルビジネスができているのです。

 

⑤コスト・イノベーション

日本の織物産地は、はっきり言って、無駄、ロスが多いです。

それは、失しなわれた30年間があったからです。

昭和末期から、設備投資が少なかったからです。

日本全国一、設備投資してないので、シャトル織機の産地になったのです。

その原因は、30年前の遠州織物は、繊維不況と言っても威勢がありましたが、大量生産から、多品種少ロット生産の時代に入り、昭和の繊維機械から発展してなかったからです。

大量生産する機械から、少ロット生産する機械を購入せず、全て、人の手で、少ロット生産をしてきたので、遠州織物分業のコストが上がっており、かなり競争力が落ちてきました。

今では、平織りなどコストのかからない織物は、市場に入り込めますが、ドビーなど、経通しを行う作業のあるものは、生地単価が高く競争力がなくなってきました。

遠州織物は分業ですので、各社のコスト意識が少なすぎるため、各業者の工賃を合わせると、アパレルが悲鳴を上げるほど生地が高くなります。

だから、中国から、たくさん遠州産地に輸入された生地が、染色加工で染めれば日本製で売ることができます。

しかし、目先だけの利益を追えば、この仕組みも、いずれ消費者にバレ、産地の信頼を失い、そして、遠州の織物工場は減り、最終的には染色工場も廃業に追い込まれます。

だからこそ、3%の国産織物は守られるべきです。

偽物、日本製をだすな。

産地を守るには、新しい設備投資を行い、DX(デジタルトランスフォーメーション)革命を産地で起こす必要性があり、少ロット生産でも、人手を少なくし、品質をあげながらコストを抑えれことをすれば、コスト・イノベーションが起こります。

 

まとめ

まだまだ書くことが多いのですが、簡単に書きましたが、イノベーションは、ある意味、破壊していくことも必要になりますが、

WHO・WHAT・HOWをしっかり目的・戦略・戦術を考えて行けば、産地復活につながると思っています。

今回は、ここまでにします。

 

 

 

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