ウインターコットン
2020.11.14
秋冬素材の代表は、ウール、ポリエステル、アクリル、レーヨンなどです。
前回、冬の静電気は、痛いし、金属のノブを触るとき、本当に恐怖感を感じます。
前回の、復習を簡単に説明します。
科学繊維の良い所は、皆さんが一番知っているので、ここでは説明しませんが、逆に、問題点は、知らないようなので説明します。
①静電気が発生する。
②暖かいが、暖かくなりすぎる場合がある
③肌感想、かゆみがでる
④マイクロプラスチック問題 ごみ処理の問題
4つの問題展は、まだ、解決していませんが、この問題を解決するには、植物繊維「ウインターコットン」をお勧めします。
また、科学繊維の問題点の詳しく説明してあるコラムを、リンクを付けましたので、興味ある人は見て下さい。
私は、有限会社福田織物の代表取締役社長の福田と申します。
コットン織物を、40年以上、企画、織製造をしてきました。もちろん、織物職人であり、テキスタイルデザインを40年以上おこなっています。
勿論、たくさんの国内アパレル、海外有名ブランドにも、現在、販売しています。
現役のテキスタイルデザイナーでもあり、その経験から、素材の知識は、コットンだけではなく、すべての素材を製造して経験もしてきました。
その中で、天然繊維の、コットン、HEMPなどを特化した織物を提供しています。
メリット、デメリットが、他の繊維の違いがよくわかり、あえて、福田織物は、天然繊維、コットン素材の開発を進めていきました。
「ウインターコットン」って何? 知っていますか?
簡単に説明すれば、下記のものを、一般的には、ウインターコットンと呼ばれているものです。
①コーデュロイ ②ベルベット ③別珍 ④ビエラ その他にもあります。
①コーデユロイ ②ベルベット③別珍 ④コットンビエラ(起毛)
弊社は、コットン織物製造しているので、天然繊維の良さを知っていただきたいです。
「ウインターコットン」は5つの特徴があります
①暖かい
②保温性がある
③ほ通常のコットンより柔らかい
④静電気が起こりにくい
⑤洗える
⑥防寒
夏物のコットンテキスタイルの作り方と、ウインターコットンの作り方が、同じコットン材料でも機能が違うんです。
では細かく特徴解説していきます。
①暖かい ②保温性がある ③通常のコットンより柔らかい
コットン素材は、柔らかいと、暖かさを感じます。柔らかなコットンは、触っているうちに指先の暖かさを感じることがあります。柔らかいコットンは、綿繊維が膨らみがあり空気層ができて体温のぬくもりを保持できるのかと思います。
では、コットンの硬い生地は、逆の触っていると、指先が冷たくなります。要するに、コットンは生地の作り方次第で特徴が変わります。
保温性は、コットンは、熱伝導率が低いので、生地の厚みで、冷たい外気を遮断します。
代表的な素材は、ガーゼ多重織などは、とても暖かくなる素材です。
ですので、厚くて柔らかな生地は、とても良いウィンターコットンになります。
④静電気が起こりにくい
天然繊維は、静電気は起こりにくいのは、水分を含みたがる性質からです。
毎年、冬になると静電気で悩まれているかたでしたら、なるべく天然繊維を着用するといいです。湿気は、静電気予防します。
また、一番、静電気が起こる可能性は、科学繊維と天然繊維を重ね着すると、科学繊維から、静電気を発生します。要するに、小学校のころ、下敷きを頭にこすりつけてやると髪の毛が、下敷きに張りつく静電気の実験を覚えていませんか?
科学繊維は、擦られると静電気を発生します。
静電気が怖い方は、下着から洋服まで天然繊維で揃えても良いと思います。でも、山に登るとか、雪が降っているとき以外は、一般生活には、天然繊維を使用することお勧めします。
⑤洗える
「ウインターコットン」は、ウールと違って洗えます。ラフに使用できます。
中には、コットンでも繊維長によっては、洗うと生地が硬くなるものもありますので、注意が必要になります。
福田織物の、「ウインターコットン」は、繊維長の長い、超長綿や長綿を使用されていますので、比較的、柔らかさが持続できます。
問題は、硬くなるものは、繊維長が短い綿短繊維の原料を使用しているものは、比較的、硬くなりやすいので、生地選びは気お付けてください。
やはり、硬くなると、暖かさというよりも防寒になってしまいます。
⑥防寒
コットンは、高密度の織物は、風を通しにくく、生地の厚みがあると、冷たい外気から遮断します。そして生地は硬くなります。
何度も、同じワードがでますが、コットンは熱伝導率が悪いので、生地を厚く、しっかり密度のあるテキスタイルになります。
代表的な生地は、バーバリーコートの表地コットンギャバは、完全の防寒用になります。裏地は、柔らかなウールで暖かさを保持するようになっています。
昔から、コートの防寒と言えべ、コットンの高道度ギャバジンが、ヨーロッパでは代表的な素材になっています。
そのほかに、日本ででは、江戸時代から、冬物でもコットンが主流でした。代表するものが「どてら」です。「どてら」は着物よりひと回り大きなサイズで、全体に綿が入っています。庶民の冬の部屋着の定番でした。当時の、江戸時代の家は、隙間だらけの木造建築と、紙で構成されている障子が壁でしたので、外の外気が、家の中に入ってきました。冷たい外気を耐えるための「どてら」だったと思います。当時は、和綿でしたので、繊維長が短く、硬く、重いものでしたが、冬のコットンとして江戸時代には使われていました。
6つの特徴をもった「ウインターコットン」として、説明ですが、理解できたでしょうか?
「ウインターコットン」として、洋服素材として使うには、下記のように使われると効果があると思います。
☆インナー(下着)=コットン・ウールコットンなどの柔らかい生地がむいている。
☆インナー(ジャケットの下に着るもの):ガーゼ多重織、柔らかなネル、スエード、コーデュロイの薄地、柔らかな多重織物などは、とても暖かい生地になりますが、生地がや若くフンワリしていますので、防寒には向きません。
☆アウター:高密度ギャバジン、太畝中畝コーデュロイ、別珍、ベルベット、スエードなどがあります。冷たい外気を防寒する生地になります。
現在は、綿織物の技術的進歩しています。
バーバリーのギャバジンよりも、軽くて防寒できる素材はありますので、理解して洋服を作っていただければ、「ウインターコットン」は、沢山の人に認知されていくでしょう。