サウンドクロス 名前だけの超高密度ではない。 本物の高密度綿織物を紹介
2022.03.28
D-1085-DC⑤ SOUNDCLOTH の紹介
名前だけの超高密度綿平織りが沢山販売されているが残念ながら、ほとんど織物はタイプライター(高密度綿平織り)である。
福田織物が織った本物の超高密度綿平織物を紹介します。
そのネーミングは「SOUNDCLOTH」と言います。
遠州織物ではNO1の超高密度綿平織りです。
【目次】
〇「SOUNDCLOTH」ネーミングの由来
〇原料産地
〇織企画
〇織
〇染色
〇生地巾/目付
〇カラーバリエーション
〇超高密度の良い所
〇超高密度の悪い所
〇まとめ
皆さんが購入している綿超高密度織は本当に高密度なんでしょうか?
本物もありますが、ほとんどがタイプライター(高密度綿平織り)になりますが、超高密度ではありません。
知らず使用していると、現在ではお客様の方がしっかりした情報を持っていますので、ブランドの信頼感を失うことがあります。
今回、福田織物の超高密度綿平織り「SOUNDCLOTH」を解説していきます。
〇「SOUNDCLOTH」ネーミングの由来
「SOUNDCLOTH」という生地名はありません。福田織物が超高密度織物を開発したときに「SOUNDCLOTH」とネーミングを付けたのです。
何故?「SOUNDCLOTH」のネーミングなの?
理由は簡単です。生地から音がでるのです。
織の段階から、高密度になると生地の織る音が甲高いしてきます。超高密度になると工場の外からでも織物を覆っている布音の響きが聞こえることがあります。
高密度織になると、製織中に織機から”パンパン”と高い音がでる。その音が大きくなるほど高密度織物になる。
その音から、福田織物は、「SOUNDCLOTH」とネーミングを付けました。
〇原材料と産地
原産国はアメリカ合衆国カリフォルニア州やアリゾナ州、テキサス州、ニューメキシコ州に限られています。
スーピマコットンは、綿花の繊維の長さが、35mm~40mmの、最高級ランクの超長綿で、通常の繊維の約1.4倍程度の長さです。
スーピマコットンは、世界の綿の生産量の、1%にも満たず、希少性の高さがあります。
このような最高級のスーピマコットン糸で織った生地になりますので、光沢と滑らかさがあり、「SOUNDCLOTH」は海外から高い評価があり輸出実績もあります。
〇織企画
スーピマコットン80/1の細い糸を使用した超高密度綿平織りになります。
超高密度織とは、経糸と緯糸の重なる空間比率が無くなるほど打ち込んだ織物になります。簡単に織れるものではありません。
この生地の企画レベルまで織れる工場は限られております。
〇織
織物は福田織物の遠州産地のなかの掛川市の工場から織られています。
高密綿平織りは、技術のある織物工場しか織れないんです。
理由は?
高密度織物は摩擦との闘いになります。
「SOUNDCLOTH」は、綿80/1という細い糸で織っていますので、どうしても細い経糸が摩擦によって切れやすくなります。
また、生地が厚くなりますので糸にかかる摩擦は糸にストレスをかけてしまいます。
こうして問題を乗り越えておられたのが「SOUNDCLOTH」になります。
だから、このクラスでの織物は少ないはずです。
〇染色
高密度織物の染色はかなり難しいです。高密度織物は染料の浸透率が悪く、染ムラが起こりやすく、場合によっては、”あたり”という問題もでます。
染色はコールドバッチが基本になります。この染色方法がベターになりますが、やはり膨らみが欲しい場合は、サーキュラー(液流)での染になります。
やはりサーキュラー(液流)染の場合は染色中に生地が捩れてしまうために”染ムラ”や”あたり”がでることが多くなります。
福田織物は、染色開発でこの問題を解決するところまで新たな加工方補を研究開発してきました。
福田織物の技術と染色工場との取り組みで新たな染色方法を確立しました。
〇生地巾/目付
生地巾:139cm 目付107g/m 綿100% 組織:平織り
〇超高密度の良い所
・滑らかな手触り
・シルクのような光沢感
・軽い
・少しハリ感のある
・綿の中では、速乾性が良い
こんな特徴があります。
〇カラーバリエーション D-1085-DC⑤ SOUNDCLOTH
グレイ カーキ ホワイト
〇超高密度の悪い所
◦綿の細番手高密度の弱点は、引き裂きが弱いのが欠点になります。
◦シワになりやすい。
◦アイロンがけ
〇まとめ
問題が多い生地ですが、洋服になってときの袖の通りが違うし、少し、ヒヤと冷たい感じがします。
超長綿の艶感と、細い糸で織っているわりには余り柔らか過ぎずハリ感のあるテキスタイルです。
ボディの形を出しやすい生地になっており、多くのブランドから指示され、福田織物の売れ筋商品です。