CLOSE

© Fukuda Orimono All Rights Reserved.

TEXTILE COLUMN福田織物のテキスタイルコラム

テキスタイルを日本で織る意味とは?

2021.06.22

この繊維業界に入ってから40年以上経過した。

40年前に、織物稼業を継ぐときも、この斜陽産業に未来があるのか?

自分が20歳時に、この織物製造業で、将来やっていけるか?

不安を抱えて、現在、頑張って遠州産地でも、何とかトップランナーとして事業継続してきた。

売上は期待するほど伸びなかったが、とても楽しく、波乱万丈な冒険をしている。

現在、コロナ中でも、前向きに、売上倍増を目指して、楽しんで経営をしている。

もちろん、2年後には、売上を倍にすることを目標として実践させながら社員教育している。

今までは、売上を上げることが、本気で考えていなかったのかもしれない。

福田織物のテキスタイルを、好きなブランドに売る。

逆に言えば、生地を買ってくれなくてもいいと思っている自分もいた。

相当、頭の悪い、わがまま経営者だったのである。

さすがに、残された社員のことを考えたら、まともな会社経営の基盤を作ろうと、現在、奮戦中である。

 

テキスタイルメーカーである経営者が、日本の織物産地を未来を語る。

さてと、自分のことを、どうでもいいから、

テキスタイルを日本で織る意味とは?」

これから、日本で生地を織ってビジネスしていくには難しいと予想される。

しかし、日本でテキスタイルを織る意味を説明したい。

 

このまま手を打たないと織物産地は10年以内に消滅する。

織物工場が、コロナ後に、かなりスピードで廃業が進んでいくことになるだろう。

大きな問題は、高齢化と新世代の若者が、この業界に入ってこないからだ。

儲からない織物産業には、当たり前だが、若者が来ない、そして後継者も、ほんのわずかしかいない。

遠州産地の織物業の平均年齢は、60歳後半と思われる。

このままいくと、10年以内には、家内工業の織物工場は、ほとんどが廃業してしまう。

そうなると、染色工場も仕事量が減り、サプライチェーンは破壊する。

いずれ国内で織物製造ができなくなる時代はくる可能性がある。

では、国内生産ができなくなると、アパレルはどのような問題が起こるのか?

①生地の差別化ができなくなる

②生地のクリエーション抜きで、ブランド構築はできない。

③差別化ができないと、低価格勝負になる。

今後、アパレルとって、国内の生産した生地を購入がすることが難しくなると思われる。

一部を除いては、国内のサプライチェーンは破壊するが、商社やコンバーターは生き残ると思われるが

商社、コンバーターの生地では、同一化された生地しかなくなり、とうていブランド差別化ができない。

要するに、隣の国でアパレル製品を作るだけになるので、クリエーションの差別化ができなくなるため、低価格勝負は免れないと思われる。

そして、新しいデザイナーブランドは、日本から出にくくなる

だからこそ、日本の織物サプライチェーンを残さないといけないと思う

 

では、日本で生地を織る意味とは?

①デザイナーブランドの育成ができる。

②アパレルブランドは、日本の生地でグローバルで戦える恵まれた環境にある。

③サステナブル,SDGsが消費者の関心が集まる。

日本の生地は、海外に注目されているし、ある意味、グローバル戦略をしっかりやれば生地販売を行うことができる。

また、アパレルも海外販売のチャンスはある。

世界で日本だけがデフレに落ち込んでいるため、国内に生地販売、アパレル製品販売は年々厳しくなっているが、海外では、逆にインフレが進んでいる。

日本の、織、染色技術、加工技術は世界でトップクラスであるからこそ、値上がりしている海外の方がアパレル製品は売りやすいはずだ。

最近、隣の国がジェノサイドとして、世界中に叩かれている、新疆綿を使用しているユニクロはアメリカでTシャツ販売を一部止められた。

弊社でも、新疆綿を使用していたが、現在は、新疆綿以外でのコットンを購入している。

人権問題、持続可能な社会、環境問題などは、アパレルは、商社から製品購入していると、いずれユニクロのように消費者からクレームがくるリスクがある。

国内の織物工場で、生地を買うことができれば、このような問題は起こらないし、また、アパレルブランドとして、サステナブル、SDGsとして

良いイメージを消費者に植え付けることができるはずである。

では、

どうしたら国内織物サプライチェーンが残こせるにには?

日本の繊維産業が3%を切っているので、今さらかもしれないが、アパレルが5%以上を国内生産に回してくだされば織物産地はかなり潤う。

①若い人たちが産地で働けるような給料を出せること。

②仕事があれば、生産性をどのようにして上げればとことで、設備投資が活発になる

③仕事量があれば、日本のサプライチェーンの1人当たりの生産性もかなり向上する。

生地購入を産地の織物工場からの購入してほしい。

産元や、問屋は、日本製生地は少なく、海外の生機を輸入して、国内の加工場にいれて日本製としで販売している。

そこに頼んでも、サプライチェーンは破壊する。

もし、国内生産のもの、トレーサビリティがしっかりわかるものを探している場合は、弊社が責任もって生地販売を行っている。

今さら、ボリュームゾーンには縁がないのだから、この3%未満の世界で戦っている弱小企業なんだ。

モノづくりは、とても大事なことだ。

なぜ、若者が織物産地に入らないのか、安定した職業ではないのだ。

仕事があれば、給料も上がるし、未来が描くことができる。

サプライチェーンの存続は、若者が未来設計ができる職業として、手を差し伸べて欲しい。

日本のテキスタイルは、まだ、世界で戦えるアドバンテージは残っている。