テキスタイルデザイナーの仕事 福田織物の仕事内容を紹介します。
2020.11.20
福田織物のコラムを、いつも読んでいただいてありがとうございます。
さて、私の経営している、福田織物はどんな会社で、どんな仕事をしているのいかを紹介させて頂きます。
福田織物とは、綿織物を中心にした天然繊維織物を織っている織物工場です。
メーカーとしての自社工場を持っていることが、最大な特徴になります。
では、どんな織物を織っているのか言うと下記に通りになります。
得意な織物
・超細い糸で織った綿織物
・ドビー綿織物
・HEMP織物
・多重織物
・コール天
天然繊維が中心で、他社とは差別化ができるように、原料から吟味して糸購入しています。
そして、日本の有名なアパレルに、直接販売しています。
染色は、外注での加工場でお願いしており、日本全国の、染色加工場とのネットワークを持っています。
販売は、問屋・コンバーター通さず、直接、アパレルに売ることを行っています。
工場は、古い織機から最新鋭の織機が12台あります。
織物織機は、テキスタイル作りに重要になり、テキスタイルクリエーションによって、織機の特徴を考えて織を行っています。
世界でも、もっとも信頼されているベルギー製のピカノール織機を導入して、最先端のテキスタイルの開発をしています。
今では、絶対に手に入らない貴重な日本製織機、津田駒のレピア、イタリアのバーマテックスがあります。この織機で、福田織物のテキスタイルが生まれてきます。
糸は、徹底的に職人が目利きしたものを選びます。もちろん糸ブランドでは選びません。ようするに弊社の高い基準があり、合格した糸だけを使用してテキスタイルを作っています。
だから、見た目ではわからないため、福田織物のテキスタイルは、手で触っていただくしかない、または、洋服にして着ていただくことでわかってもらえるテキスタイルなんです。
このような、テキスタイルができる事により、信頼実績を重ね、海外有名ブランドにテキスタイル販売の実績を獲得しているのです。
新型コロナが感染前では、世界一のアメリカの有名なスポーツブランドから、テキスタイルの注文があり、サンプルまでで進みましたが。今回の新型コロナで終わりました。
新型コロナの影響は、とても大きくダメージは受けていますが、仕事が減った分、今までにできなかったテキスタイル研究ができるので、会社財務は厳しいですが、織職人・テキスタイルデザイナーは、コロナ状況の中、ポジティブに楽しんでテキスタイル開発を行っています。
10名しかいない、若い社員の中心の、小さな町工場ですが、テキスタイルのものづくりは情熱は世界一と思っています。
では、福田織物の仕事内容を紹介します。
目次は下記の通りです。
・福田織物のテキスタイルデザイナーの仕事
・福田織物の、世界一の織物作りを目指している織職人
・染色加工場との連携と付き合いかた
・展示会
・海外販売
このような仕事内容を紹介していきます。
まずは、福田織物テキスタイルデザイナーの仕事ってなんだ?と思われますので説明します。
・織物の企画を考える
・織物組織を考える
・プリントデザインをする
・染色加工と連携し、新しい織物を開発する
・マーケッテングする
以上、テキスタイルデザイナーは、このような仕事をメインにしていますが、その他にも、沢山の仕事もこなしているのです。
テキスタイルデザイナーは、専門学校、大学に出てきても、スキル不足でありますので、現実、グローバル原点で、織物基礎を教えていきます。
では、どんなことを福田織物で勉強するのでしょうか?
①織物企画ができる為には、織物組織の分析を勉強する。
織物を分析して、糸の太さ(番手)を調べること、
組織を分解して、織物組織を学ぶ
これに関しては、織物の組織図がありますが、実際織って織物で勉強しないとイメージがつくれないんです。経験実績がとても必要です。
上記の図は、ギャバジンの組織図になります。でも、この図を見ても生地のイメージが分かりにくいので、織物分解をします。
また、糸の太さや、生地密度が変えることで、ギャバジン織物に見えたり、全く違う織物に見えたりするんでよ。
そのスキルをつければ、織物組織と糸の太さ、密度を考えながら、織物企画を作るれるようになります。
②コンピューターでテキスタイルシュミレーション
弊社には、島精機のデザインシステムがあります。
先ほどの、織物組織を覚えると、いきなり織物サンプルを織るわけにはいかないです。
そのため、デザインシステムを使用しながら、テキスタイルデザインをバーチャル画像で見ながら、テキスタイル企画を行っています。
かなり、島精機デザインシステムは、素晴らしいソフトで、これを使いこなせるまで、時間がかかりますが、デザイナーは、楽しく使いこなしています。
本当に、楽しそうにデザインしています。
織物工場では、遠州織物産地では、デザインシステムは弊社しかもっていません。
その後、デザインシステムで作った、データーで織物を実践して作っていきます。
③織物を織る
織物は、工場長がデザイナーと打ち合わせを行います。
デザインシステムで作った資料と、織物設計書を、工場長にプレゼンしていきます。
工場長は、織物設計書を見ながら、問題点を探します。
ここが、とても重要で、織物サンプル費用は、とても高額ですので、工場長は、失敗を少なくするために、デザイナーとのミーテイングを、しっかりやります。
ここでは、織物企画書が、半完成で、キメ細かな祖業を行います。
イ・デザインが決まりました、用途によって、糸選びを行います。
福田織物は、糸が織物の大半が決まるので、用途によって原料の特徴をいかしたものを選ばないと、テキスタイルの質が落ちてしまいます。
ロ・織物組織と密度と糸の太さを決める。
ここがも重要になります。コンピューターでは、万能ではありませので、ここは、過去テキスタイルを参考にする場合が多くなります。
硬さ、柔らかさ、厚さなどは、薄ぺらい織物知識ではダメで、織物職人の経験値20年で得た感性が必要になりますので、テキスタイルデザイナーは、一番勉強になるところです。
そして経験値がついてきたら、一流のテキスタイルデザイナーになります。
ハ・色を決める
ここは、あり意味、テキスタイルデザイナーだけの仕事になります。
WWD、繊研、繊維ニュース、ファッション雑誌、Instaguramなどの媒体でリサーチしております。
福田織物の定番色もありますので、個々の色から波及して色が決まります。
ニ・プリント用デザインをします。
福田織物は、ストール製造販売していますので、プリントデザインは、テキスタイルデザイナーが行っています。
プリントデザインほど、難しいと思っています。
デザイナーに、どのようなイメージを出すかは、好きな絵を描いてと頼むと、まず、できてこないんです。
ある意味、コンセプトをぶつけながらのコミニュケーションがとても重要になります。
この時間が大事になり、ここからは、一気に、素晴らしいデザイン画が出来上がってきます。
④染色加工 整理加工
染色加工は、テキスタイルの顔ですから、もっもも、難しい所になります。
基礎勉強だけでも、覚えるだけでも、とても大変です。
イ・染色工程を覚える
ロ・染色機械の特徴を覚える
ハ・染色染料知識を覚える
ニ・加工技術を覚える
テキスタイルの染色加工は、本当に難しいと思っています。生機売りが、どんなに楽かと思うことがありますが、弊社は生機売りは絶対しません。
それは、テキスタイルデザイナーのの育成に繋がないのです。
生機は、半完成品です。生機だけで売ることは、会社にとってメリットになりますが、生機が染色してどのようになるかを、沢山経験していかないと、最終テキスタイルイメージに近づけていけません。経験実績こそ、テキスタイルデザイナーがもっとも必要と思っています。
染色加工は、魔物ですので、再現性には限界がありますが、これを再現した行くことがデザイナーの仕事になります。
③ブランディングする
展示会などの装飾、テキスタイルのユニークさが必要になります。
テキスタイルメーカーは、たくさんのアパレルに見ていただき、買って頂かないと仕事になりませんので、ここでも、活動することが必要になります。
現在、テキスタイルオンライイショップ、福田織物バックヤード、Youtubeなどは、テキスタイルデザイナーの仕事としておこなっております。
オンライイショップは、https://garage.ocnk.net/
Instagram:https://www.instagram.com/fukudaorimono_backyard/?hl=ja
Youtube:https://www.youtube.com/watch?v=3EumetYmG4I&t=267s
このような仕事も、福田織物のデザイナーの仕事になっております。
まとめ
福田織物のテキスタイルデザイナーの仕事は、幅広い仕事を行っており、沢山の経験をさせています。
これ以外にも、研修もおこなっております。
日本のテキスタイルデザイナーは、不足しております。
最後、プレーンの生地は売れなくなります。
クリエーションビジネスが主流になるますので、ここが福田織物がテキスタイルデザイナー育成に一番力を入れている所です。
是非、アパレルさには、福田織物のデザイナーをつかってくれれば、ありがたいです。
最後に
私の考えは、数年前までは、一生会社人間にならない方が良いと言ってきました。ですので、沢山の若い子たちが、福田織物から第二の会社で活躍しております。
私の考えは、いつでも会社を辞めて出ていきなさい。と言っています。
この会社がら、また、いずれ辞めていく行くことになるでしょうが、そのためにも、頑張って仕事をすればいいと思っています。
最近、私の年齢を考えて、弊社にとってのテキスタイルデザイナーを育成をしっかり指導していかないといけなと感じております。