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TEXTILE COLUMN福田織物のテキスタイルコラム

テキスタイルデザイナーの仕事

2020.06.22

私が、テキスタイルデザイナーになったのは、賃織り(下請け)から、30年前に、生地メーカーになった時からである。30年前には、沢山のテキスタイルデザイナーがいた。特に、問屋、コンバーターなどに、優秀なデザイナーがいたのは確かだが、当時のテキスタイルデザイナーとは言っていなかったが、それらしい人達が.かなりいた。そしてテキスタイルデザインのレベルが高かったような気がする。要するに、デザイナーブランド黄金時期だったので、絶対必要不可欠の仕事だったと思う。時が経ち、残念ながら、現在は、デザイナー人数が相当少なくなっている。

私も、年齢も高くなってきたため、後継者テキスタイルデザイナーを育ている。本物のテキスタイルデザイナーを育てないと、本当に遠州織物産地、または、国内織物産地が消滅する。

では、テキスタイルデザイナーの仕事の内容を解説しよう。

テキスタイルデザイナーは、大きく分けて、2タイプがある。

マーケットイン型。(トレンドのテキスタイルを作るタイプ)

このようなデザイナーは、基本的には、大手の問屋、コンバーターにいるデザイナーが多い。では、どのようなことをしているかは、海外で行われる展示会、特に、プルミエールビジョン(パリ)ミラノウニカ(ミラノ)などの、トレンド情報を取り入れながら、からカラーバリエーションやテキスタイルの表現を基本にテキスタイルデザインを行っている。売れる商品をいかにつくるかをマーケットを追求している。

基本的な考え方は

☆トレンド情報を集めて作る

☆情報取集を徹底して、旬に売れるテキスタイルを作る

☆トレンドカラーバリエーションを揃える

☆MAPなどで、アパレルデザイナーなどに、ブランディングされている

最近は、コンバターや問屋が少なくなってきたいるため、ここで働くテキスタイルデザイナーの仕事はめっきり減っている。

 

プロダクトアウト型 (工場の織機、編み機をベースにテキスタイルデザインをする)

織物産地の工場にいるテキスタイルデザイナーが、ほぼ、プロダクトアウト型になる。なぜかと言えば、その工場の得意なモノがベースになるため、どうしても、デザインが偏るが、そのぶん、究極なクリエーションができる。反面、全般的織物知識がないので、テキスタイルデザインのフレームワークが狭くなる。

基本的な考え方

☆平織り織機しかないと、平織だけのテキスタイルデザインしかできない。

☆トレンド情報は、集めないし、余りカラーべリエーションを考えない。

☆トレンドを追っていないため、個性的なテキスタイルがあるし、独自性のあるテキスタイル。

ようする2タイプのテキスタイルデザイナーがいるわけだが、最近は、プロダクトアウト型のデザイナーも、マーケット意識してしてテキスタイルデザイナーも増えている

では、私は、②プロダクトアウト型の、テキスタイルデザイナーであるが、①のマーケット型のトレンドも入れていかないと、海外のテキスタイルメーカーが日本の市場に押し寄せてくるのは間違いない。彼らは、トレンド情報を武器に、日本のアパレルに生地販売をしてくることになる。ヨーロッパのテキスタイルメーカーのプレゼンテーション力は素晴らしい。だからこそ、世界で通用できる日本人テキスタイルデザイナーを至急に育てる必要がある。

では、私のテキスタイルデザイナーの仕事をわかりやすく説明していこう。

まずは、何を作るか?を決める】例えば、綿ジャケットのツイードを作ることにしよう。

硬さ、生地の厚さなど決めます。決まりましたら、

イ:糸を決まます。綿100%の場合は、糸の太さで生地の厚さが7割程度が決まります。

ロ:生地の硬さを決まるには、

☆糸の単糸か、双糸か、又は、甘撚り紡績したものを検討します。

☆そして織物組織を決まます。平織りだと、生地が薄くなり固くなるので、綾織にすることで、肉厚感を出し、生地のコシを柔らかくすることがでる。

☆織物密度を決めることにより、生地の硬さ、ハリ感がをコントロールする。

 

テキスタイルの組織を決まる

綾組織は、色々な織物組織パターンができ、生地の見た目を変える表現ができる。織物組織は、簡単に言えば、平織り、綾織、朱子織が3原則織になるが、現在は、色々な織物組織が出てきて、複雑な織物組織になっている。組織は、これから織機、編み機の発展により、より複雑になる、現在では、製品まで作る島精機のホールガーメントができている。そこから新たな織物組織が発展していくことは間違いない。

要するに、学校で学んだレベルは基礎であるため、テキスタイルデザイナーを目指すなら、織物組織で、いろいろな織物を織らないと理解できないし経験値が、とても大切になる。一番早いのは、テキスタイル知識をもった企業に入ることをお勧めする。

企画書を作る 生機を生産する

上記のことを、企画書として、数値化したものを書き込む。原料、糸、密度、織物組織、生機巾を記入したもの、生機の企画書になる。そして、この生機企画書、または、指示書を作成したものを、織物工場の技術者に渡し、テキスタイルのコンセプトを説明しながら、生機生産が行われる。

ここから、デザイナーは、織機の特徴がわかっていないといけない。現在、福田織物のレピア織機は、ドビー24枚 そして緯糸は12色まで可能、そして2重ビームも可能である。このスペックの意味がわかりますか?

これが現在のテキスタイルデザイナーが、最低限知っとかなといけない知識であるし、テキスタイルの未来の発展に繋がるためでもある。

弊社に入れば、テキスタイルデザイナーを目指す社員は、古い織機から、世界最高峰の織機の構造を勉強しなければなりません。これは最低知識になります。ドビー構造と織物組織を2軸で考えるのが、ドビー織物の難しさがあります。簡単に言えば、2重織の組織を説明できますか?2軸で理解できるまで、数年かかります。ここでは、織物組織とドビー構造を説明しませんが、かなり理解できるまでには難しいです。

ここまでが、織物工場でやる仕事になります。しかし、ここまでは、テキスタイルとして半完成品です。ここから、染色加工に入ります。

染色加工方法を決める

染色は、相当難しく、最低でも5年間、毎週染色加工に通わないと、まず覚えないでしょう。加工方法は、色々な方法がありますが、今回は、コットンの加工方法を説明します。

☆シルケット加工

綿織物の70%以上がシルケット加工になります。特徴は、光沢があり、シルクタッチのようなエレガント生地になります。色も、シルケットをかけると染料の吸収性が良くなりますので、濃色の色をだす場合は優れています。また、縮率、堅牢度なども向上しますので、お客様から、扱いやすい生地になります。

☆ノンシル加工

この加工は、シルケットをかけずに、染める生地になります。シルケットをかけた生地に比べると、膨らみがあり、とても柔らかな風合いになります。洋服を洗ったような風合いがイメージになります。

テキスタイルを、どのような風合いにするかは、2つのどちらかを選びます。テキスタイルデザイナーは、生機を染めた後のイメージができると、加工方法はおのずからきまります。染色加工は、いろいろありますので、私の書いたコラム、遠州織物染色加工の説明がありますので、一度、そちらで勉強していただければと思っています。染色加工は、テキスタイルデザイナーの中で、一番学ばないといけないジャンルになります。

☆カラーバリエーションを決める

弊社は、直接アパレルビジネス98%行っていますので、色出しは、アパレルから依頼された色で、基本的には染めてまいりますアパレルから送られてくる、色の着いた生地や糸を見て、染色工場にビーカーを依頼します。ここで、重要なのは、テキスタイルデザイナーは染色知識がないと、染色工場の職人に、色の依頼を伝えるのが大変難しくなります。例えべ、日本語で、外人にお話ししていること同じで、日本語でもだいたいのことはわかりますが、残念ながら、アパレルからの細かな要求は、もっと厳しんです。アパレルから言われたこと直接言ってもダメなんです。アパレルのカラーニュアンスを、染色加工場に、ロジックに説明することです。ですのでテキスタイルデザイナーは、ここでは、知識だけではダメで、たくさんの経験を必要とし、染色工場とのコミニュケーションを力もつけなくてはいけません。

他にも、プルミエールビジョンやミラノウニカからの、トレンド情報からのカラーバリエーションを知る必要もあり、inastagramの投稿や、ファッション雑誌、新聞などを見て、色のトレンドは最低は知っていることが重要になります。展示会,MAPづくりには、マーケッテングを熟知しなければなりません。テキスタイルデザイナーが成功していくには、センスがなければなりませんが、一番のセンスは、色出しです。

ブランディングとマーケッテング

テキスタイルデザイナーの仕事になると思いますが、テキスタイルをどのように見せるか、どんな製品で見せたら効果があるか、テキスタイルの売れるブランディングまでは、確実にテキスタイルデザイナーの仕事になります。マーケッテングまで、生地の説明もできるようにしなければなりません。昔のテキスタイルデザイナーはブランディングまでですが、現在は、マーケッテングまでがテキスタイルデザイナーの仕事になっています。直接、販売はしませんが、ある程度はマーケッターになる必要性はあると思うし、そこからのイメージクリエーションが今必要とされています。

最後に、海外テキスタイル販売で戦っていくには、素材の良さは、もう当たり前です。日本の織物は、新たなテクノロジー、デザインをクリエーションができなければならないでしょうし、福田織物としても、今後やっていきます。

このコラムを読んで、テキスタイルデザイナーになりたくなったら、ご相談してください。また、ファッションデザイナーも一緒にテキスタイルの勉強することも必要と思っています。