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TEXTILE COLUMN福田織物のテキスタイルコラム

リネン生地とは? 織物工場職人が教えるリネンの特徴

2021.07.26

リネン生地とは?

麻の歴史

古代から使われてきた天然繊維

紀元前8000年頃のティグリス川ユーフラテス川に亜麻が生えていたことが確認されている。

リネン(linen)または亜麻布(あまぬの)。フランス語ではリンネル (linière) 。中近東では肌着として使われてきており、エジプトのミイラを巻くのにも使われた。

特徴

リネン生地は、綿より肉厚で、さらりとした硬め丈夫な生地である。

  • 抜群の吸水性 麻生地はコットン等の他の天然繊維と比べ、吸水力や発散性にとても優れた素材。
  • 丈夫で長持ち しっかりした繊維でできているリネンは、腰が強く耐久性にも優秀。
  • 汚れがついても落ちやすい
  • 使うほど肌に馴染み、変化を楽しむリネン
  • 通気性・保温性に優れ、通年適した素材

ここまでは、いままでに解説されているが、ここから織物工場が織りながら得たリネンの特徴を教えます

今ままで知らないことを、織物工場だけが知っている秘密?

 

リネンは、織が大変難し織物である。

糸だけ見れば、麻糸は、切れないし、手で麻糸を引っ張ると、皮膚が破れるほど痛さを我慢しても、麻糸は切れない。

そんな丈夫な麻糸なのに、織ると綿織物より糸が切れる。

本当は、とても丈夫のようで、とても繊細な糸である。

そんな麻糸、麻生地を織っていくなかで、知らないことをコラムで書き込んでいきます


目次

●湿気が必要

●糸道を正しくまっすぐに

●経糸、緯糸の張力

●麻糸の良しあし

織物工場でのリネンの特徴をまとめ


織物工場から織って感じたリネンの特徴を解説していきます。

●湿気が必要

 

リネンを織るには、織物工場の中の湿度は、60~75%の湿気が必要なんです。

しかも、温度が30℃以上あれば、なおさら織りやすいのであります。

では、この環境条件が、少しでも外れると、たちまちにリネンの経糸が切れるのである。

だから、冬など風の強い日などは、工場の中で、しっかりした空調環境でもリネン糸が切れるのである。

また、湿度60%以下になると、不思議なことにリネンは切れるのである。

本当に、繊細なリネンなのである。

●糸道を正しくまっすぐに

織糸が、まっすぐでないと織れない。

経糸のリネン糸が、ビームから交差していれば、それだけでも織れない。

我々業界では、糸道が絶対まっすぐでない織れない。

原因は、麻リネン糸は、とても硬く張力も強いけど、摩擦に弱いのである。

少しでも、糸が交差して擦ることが起こると、リネン糸は毛羽だって糸張力が急激に弱くなってしまう。

まるっきり自分の人生そのままだ。

●経糸、緯糸の張力

リネン糸の経糸張力は、張りすぎてもダメ、緩めすぎてもダメ、綿織物は、案外許容範囲が広いので、織調整はいい加減でも織れる場合があるが

リネン糸の場合は、経テンション、緯テンションの調整するまで、織職人は、ここに相当時間をかけることになる。

摩擦に弱いことを書いたが、テンションによる摩擦も、とても大事で、ここがしっかりできないと、やはりリネン糸が切れてしまう。

リネン糸は、切れると、本当に連鎖反応してしまい、切れ始めてしまう。

●麻糸の良しあし

原料の取れる場所は、現在世界のリネン生産高はヨーロッパが90%以上を占めています。 その中でもフランスが約80%、次いでベルギーが約15%。

そして大きく数量を減らしてオランダ、ポーランド、チェコと続きます。

 

リネンの産地(フランドル地域)        麻の木

皆さんが、特別感をだしてフレンチリネンと言っていますが、ほとんどのリネン糸は、フレンチリネンなので、特別なものではありません。

「フレンチリネンと総評される主にフランス北西部またはベルギー産の高品質なリネンを100%使用」のもなので、

商品は「縫製 : 中国」と表記されていたものでも、この土地で育った麻が、はるか遠く中国でシャツとなり、海を渡って日本で販売されいてもフレンチリネンなんです。

リネン糸の紡績工場がある国ですが、ヨーロッパだとフランス・ベルギー・イタリア・ポーランド・ハンガリー・リトアニアですが、

世界的には中国が圧倒的な紡績シェアを持っていますので、日本で織られているリネン糸は、95%以上は、中国産の紡績された糸になります。

あくまでも紡績ですので、原料はヨーロッパになりますので、勘違いしないでください。

ほとんどフレンチリネンと言っても大丈夫です。

 

リネン糸は、植物なので、天候に左右するので、糸の品質は、毎年違います。

年によっては、全くダメなリネン原料の時もあるので、そのシーズンのリネン糸を購入すると、糸が切れて織れないリネン糸もあります。

無理して織っても、リネン生地はキズだらけになりますので、その外れ年のリネン糸は、経糸には使用せず緯糸として使用していきます。

経糸は、摩擦に強いリネン糸でないと織れないので、織物工場によっては、リネン糸の箱に記入されているロットナンバーを記入して、

上質なリネン糸を、購入、又は、賃織りの場合は指定しています。

腕のある織物工場は、情報収集もしっかりやっています。

  

織物工場でのリネンの特徴をまとめ

●リネンは湿気がない所では織れない。だからリネン生地は湿気を与えると丈夫になる。

●リネンは、洗っても丈夫な生地である。

だから、タオル、テーブルクロスなど、洗いの使用度が多いものに使われているのである。

●摩擦に弱いので、洋服の場合は、着れば着るほど、糸を摩擦させて柔らかくなる

※リネンを、自分好みに柔わらかくするには、洗ってタンブラーを何度もかけると、摩擦に弱いリネンは柔らかくなります。

織物工場からのリネンの特徴を現場感覚で書かせていただきました。

以上になります。

 

おまけ

麻の亜麻色は、30年前の麻色が違います。

なんでなの?

リネンは、発酵させて糸を作りますが、30年前は、川などにつけて水で発酵させていましたが、現在は、水を汚す公害として許可がでません。

現在では、7月の半ばには、亜麻は引き抜かれ、畑に放置されます。麻繊維は根本から始まっているので、繊維を最長に残すため、刈り取らず引き抜いて、

畑で発酵させるのです。引き抜かれた亜麻は、そのまま1-2カ月畑に放置されます。

糸の色は、昔のグレイ。今は黄色っぽくなっています。

  

リネンの花が散って、丸い麻の実が形成され、やがて畑は金色に染まってゆきます。7月の半ばには、亜麻は引き抜かれ、畑に放置されます。

 

 No.42 細番手リネンボイル 3color

リネンの細番手強撚糸で織りあげた平織り生地です。

程よいシースルー感、強撚糸ならではのシャリ感のタッチが特徴です。

夏には、肌離れが良く、速乾性もあるのが特徴です。

 L-001 リネン平織り1/27番手 10color 

糸番手は1/27番手。
極細の番手が得意な福田織物ですが、
この生地は家庭用ミシンでも縫いやすい&透けにくいことを考慮して
糸番手や生地の設計を考えてつくりました。

扱いやすい厚みで、リネン特有のコシもあり、
経年変化がしっかり楽しめる手応えのある平織り生地です。

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