綿高密度織物が生地値が高いわけ?
2019.12.30
織物の変わるものと、変わらいものがある。
伝統的な織物は、原理原則があり、変わらないことが付加価値だと思う。
現代のテキスタイルは、日々、織物が革新している。
昔は、綿100%ローンとか、ブロードとか言っていた時代もあったが、現在では、様々な綿平織りがあり、昔の品名で言えなくなっている。
30年前に、一般的には100/2として、織物は売れられていたが、綿100/1織物は、ハンカチなどあったが、ファッション素材では無かった。
綿100/1平織りを、企画、製造、販売としておこなってきたのは、当時は、福田織物だけだった。
30年前の話だが、テキスタイル展に出展して、綿100/1平織りを見せたいたころ、当時は、こんな薄い生地で何の洋服を作ればいいの。
と、アパレルデザイナーに言われたことが懐かしく思う。
あれから30年たつが、今では、綿100/1平織物は、薄くても当たり前に、店頭でアパレル製品として売られている。
昔は、ローン、ブロード、タイプライターなどの、企画があったものを生産した。当時100/1以上の細い綿糸で織られているものが、
無かったので、自分が勝手に、生地にローンとかブロードの名前を付けていた。
現在は、糸の進化により、綿100/1織物は、誰でも気軽に織れる時代になった。
また、サイジング糊付けの技術や、織物製造技術の進化で、綿細番手織物ができるようになった。
さて、福田織物の高密度綿織物がなぜ生地値が高いか?の説明をしよう。
産地の中で、福田織物を足を引っ張る勢力があるのは、確かにいる。
2年前に、綿140/1高密度が織れなかった年があった。翌年には、福田織物が織れないと悪口を言いふらしているヤツがいた。
福田織物が、世界発、綿140/1高密度織を織ったし、多くのアパレルに綿140/1生地販売も行ってきた実績がある。
綿140/1も織ったこともないヤツか、福田織物の綿140/1テキスタイル企画をパクッて織っているのか知れないが、
今の、テキスタイルは、感性では織れないんだよ。
要するに、全てが、科学と技術と数値化で、福田織物の織は行なわれているんだ。
超細番手超高密度織の秘密を説明しよう。
①糸の銘柄(ブランド)に、こだわりがなく、良い糸と限らないからだ。目利きは、織物職人として重要なスキル。
②綿は、植物なので、自然から種子を守ろうとしているから、環境や気候によって、綿(ワタ)の繊維質が決まる。
だから、超綿細番手糸の、の良いもの、悪いものは、シーズンで決まる。
いい年のものは、買いあさる。
③超長綿は、油分が多く入っており、サイジング糊付けが難しいため、糊が綿糸に付着されるための糊の開発と高い値段の糊剤がかかる。
④超細番手織物は、糸が細いため、生地にすると、太い糸の数倍の本数が必要になる。
⑤この、超細番手綿織物生産が、できるのは、日本で福田織物しかできないし、生産性は、非常に悪い。
要するに、糸が超細いから、切れる、織れないから。基本的には、普通の織物工場では、絶対織れない。
⑥糸が細くて生地が薄くても、超高密度だから、染色性が悪い。染色工場は、本当に嫌がっています。
染色職人は、素晴らしい染色、感謝しています。