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TEXTILE COLUMN福田織物のテキスタイルコラム

織物産地にきても、安い生地は買えない理由? 遠州織物のテキスタイルデザイナーが解説

2021.07.07

若いデザイナーが、産地に来れば、生地が安く買えると思っているが、

ユニクロみたいに、大きなロット(千反以上の発注)がなければ、かえって高い生地を買うことになる。

中には、生地問屋を中抜きすると生地が安く買える。のは事実でない。

1円でも安く生地を購入したいなら、生地問屋で買うことを進める。


その前に、弊社の紹介をさせていただきます。

静岡県掛川市で織物工場を経営しています。

特に、綿織物を中心に天然繊維を研究し提案しています。

テキスタイルを企画・製造・販売を行っています。

テキスタイルデザイナーの育成、織物職人の育成を行い、遠州織物産地の持続活性化に務めています。

国内,海外アパレルに生地を直接販売しています。

綿織物の生機織物生産は、ほとんど、自社工場生産90% 残りの10%は、産地内の織物工場に、協力していて頂いており、

地元の織物工場、染色工場に仕事をまわせるように、日々努力しています。

現役である、遠州織物の職人であり、経営者として、テキスタイル講座、産地情報、テキスタイル紹介などを、コラム、Twitter Youtubeで発信しております。

織物産地の持続を願い、活動しています。


目次

①良い物を安く買いたいなら、問屋から生地を買え

②掘り出しものを探すなら、産地に行け

③大手アパレルほど、産地の織物工場と取りくむメリット

④まとめ

では、何故安く生地が買えない理由とは?

①良い物を安く買いたいなら、問屋から生地を買え

では、簡単に説明すると、オーダー数が少なければ、織、整経、サイジング、分割、染色の工賃を足していけば、とんでもなく高くなるのである。

例えば、綿の40ブロードを、生地問屋から買えば、600~1000円で買えるが、遠州産地の織物工場で直接買うと1200~2000円まで高くなる。

だから、織物工場から、直接買うのは、高くなってしまう。

中抜きして安く買えるのは、まったく検討違いである。

遠州産地に来たら、安く生地が買えると思わないでほしい。

 

②掘り出しものを探すなら、産地に行け

しかし、産地には、面白い織物が、ほこりをかぶっている場合も、たくさんある。

1点もの探しは、産地の織物工場、産地の生地屋などお勧めする。

織物工場の中には、試験反が転がっているので、色に関しては期待できないが、1m~20m位の生地がある。

弊社もある。

また、産地では、定期的に、生地販売イベントを、百貨店、モールなどでも生地販売を行っているグループがあるので、情報収取することをお勧めする。

遠州織物の面白い発見ができる。

 

③大手アパレルほど、産地の織物工場と取りくむメリット

先ほど、小さな規模なアパレルは、産地の織物工場に行っても、オーダーをかけても安く生地を購入できないことをわかってほしい。

では、中堅以上のアパレルは、産地の織物工場から購入することは、沢山のメリットがある。

⑴コストメリット

中堅以上のアパレルの場合は、問屋を外して、産地の織物工場と生地生産すると、初めて中抜きができ、生地染ロットがあるので

染色加工費を抑えることができる。

1色200mになると、産地の織物工場に依頼した方が、リーズナブルになってくるはずだ。

1色300m以上になると、染色加工費が安くなるので、絶対おすすめである。

⑵オリジナルのテキスタイルができる

1色200mあらば、オリジナルカラーをだしてもコストは影響ない。

まして、ブランドの差別化が可能になるし、風合いも加工次第で何とかなる。

差別化を目指す、ブランド力をつける。なら、産地の工場とビジネスを行うことを進める。

 

⑶サステナブル

トレーサビリティがうるさくなる時代がきた。

安く作ることで、日本一のユニクロがアメリカからtシャツ輸入を止められたり、フランスから訴えられている状況である。

コットンでいうなら、どこの原産国で、どこで紡績されたか?そしてどこで織られてか?どこで染められたか?

ちなみに、隣の国から、たくさんの生機が入ってきている。

その、輸入された生地を、日本の染色加工場で加工してメイドインジャパンで生地が売られている。

みんな知って使用している。バレなければいいなんて考えないほうがよい。

SNSも時代だからバレるに決まっている。

その生地を使用することで、ブランドイメージを悪くなるリスクがでてくる。

 

バイオーダーは、高くなるけど、生地の廃棄は少なくなる。

アパレルは、生地屋で買えば無駄がでないかもしれないが、

基本的には、生地問屋は、見込生産なので、生地は多めに作ることになる。

市場価格を考えると、売りやすい生地値にすることを考え、大量生産しなければならない。

売れ残った生地は、何処に?

 

④まとめ

基本的には、産地の織物工場で買うと生地値が高い。

しかし、高い生地だが、オリジナル、差別化、サステナブルなどを考えると、とてもメリットがある。

 

 

 

 

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