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TEXTILE COLUMN福田織物のテキスタイルコラム

遠州織物 2020年10月の状況 

2020.11.18

10月の後半から、遠州織物は、受注が活発になってきた。現代化では、織物工場のみだけだが、受注が入り仕事が動きだした。

でも、動き出したことによる、未来の明るさと不安さが混じるようなスタートになりました。

 

2020年の起こった、新型コロナで、地球規模の歴史的なことが起こりました。経済も大きく変化し、人々の生き方も変わりました。その中でも、ファッション業界は、大きくビジネスが変化し、アパレルの倒産、店舗の閉店など、ファッション業界はシュリンクして歯止めが止まらない状況になっております。もちろん、織物産地も、かなりの影響は受けています。

 

では、この件の前に、一応、私の自己紹介を簡単に説明します。

私は、織物工場を経営している、有限会社福田織物の代表社長の福田です。

40年以上、この遠州産地で綿織物を中心に、織職人として、テキスタイルデザイナーとして、経営者として、現在、産地の状況をコラムで書いております。

私は、現在、62歳、このファッション業界で働けるのは、10年くらいと思っていますし、今だから、事実を、皆さんに伝えていかないと、すべてが失われてから伝えても意味がないと思いました。

コラムを書くことで、傷つく人もいるかもしれませんが、私は、遠州織物の実態をリアル的にお知れしていく義務があると信じています。

 

では、遠州織物産地10月の情報です。

遠州織物産地は、掛川市、御前崎市、菊川市、袋井市、磐田市、浜松市、湖西市、7つの市で成り立っています。

10月に入っても、相変わらず受注が、余り受注が少なかったことです。

しかし、織物工場は、10月後半に入ってきたところから、アパレルの展示会が終わり、集計が出て、一気に受注が決まりでしました。

では、遠州織物の情報をお伝えします。

①綿織物:仕事が決まってきているそうですが、受注量のロット数は、究極に少ないそうです。現在、織物では、100M~300M位の少ロットが主流になっていますが、遠州織物は、分業の高齢化が進み、現在、織物で、どうしても必要な経通しも少なくなり、受注が増えても、経通しの所で、ボトルネックになってしまい、納期問題で、断っている織物工場が多いそうです。

 

②ジャガード織物は、受注は、年内までは決まったそうです。遠州ジャガードは、綿のカットボイルなどが、主力になっております。ジャガードは、ドビーと違い、縦本数が企画で決まっており、スタートが早く、11月現在は、フル稼働状況になっております。

③麻織物も、特にリネン織物は、ここも経本数も決まっており、経通しが要らないため、フル稼働になっております。しかし、糸が悪いのか、生産性が上がらないそうです。

以上、織物工場ですが、ジャガードだけは、年内まであると思いますが、ドビー織物、麻織物は年内までの受注で埋まっているのかは、現在の段階ではわかりませんが、活発な状況です。

染色加工は、現在までは、私の知る限り、染色工場の生機倉庫は、半分以下で、11月後半から生地が入荷になると思います。遠州織物の染色工場は、県外からの入荷も多いはずですが、現在のところ、まだまだこれからが本番になると思います。

去年の、11月中旬は、染工場の倉庫は、いっぱいになっておりましたが、今回は、倉庫半分以下ですので、不安を感じます。

まとめ

織物工場受注内容

・10月後半から、受注が入ってきている

・綿織物は、少ロット発注が中心

・ジャガードは年内までは、受けられないほど受注量があるが、来年度はまだわからない。

・麻も年内までの受注はいっぱい

問題点

・経通しが少なくボトルネック(準備関連で遅れるため、織物織機にのらない)

・生地生産が、納期予定より遅れ気味になっている

 

この問題点は、仕事が流れている状態から、新型コロナにより、止まってしまった。案外と、織物工場の、織機全台が動かしだすのは、12月頃になりそうである。

また、織物生産が遅くなることは、染色工場が、12月染める生機があるのか?が問題はある。

また、少ロット生産のため、案外と、トータル量(メーター数)は、少なくなることが思われる。

来年までの受注は、まだ、話は聞かないが、現在、年内だけしか受けていないが、ボトルネックの準備工程のため、納期遅れは、必ずでてくる可能性はある。

案外と、仕事が出てきても、利益につながるには、今回は、難しいと感じる。