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TEXTILE COLUMN福田織物のテキスタイルコラム

遠州織物の未来 【サステナブルで新時代の織物産地に】

2020.12.08

遠州産地は、産地分業体制機能が、年々落ちてきている。

そして、60歳以上の人達が圧倒的に多く、若い世代の引継ぎが上手くできていないし、残念ながら、全く産地の方向性が決まっていない。

 

現在、海外からのファッション製品は、97%が輸入されている。

もちろん、今は、国内のファッション業界は、海外に頼らなくてはいけないことであり、私は、洋服を買う人の、自由の権利だし、無理して日本製生地を買えとまで思っていないが、日本製生地を見直して欲しい。と願っている。

日本製=「サステナブル」なのである。

サステナブル(Sustainable)、サステナビリティ(Sustainability)とは、「人間・社会・地球環境の持続可能な発展」を意味します。 サステナブル(Sustainable)とは、本来は維持できる」「耐えうる」「持ちこたえられる」を意味です。

これを、読んでいただいている皆さんに、もう一度、サステナブルと言う意味を理解して欲しい。

そして、遠州織物産地を、しっかり理解して欲しい。と願っている。

現在、97%までが、ファッション製品が、輸入されているし、海外の生地を差別することはしないし、助かっている。

日本の織物産地は、生産量3%しかなく、日本製の生地は、とっくに見捨てられているし、ある意味、差別されていると思っている。

織物産地を批判する人達もいるが、しっかり状況を見てもらえれば、低賃金で頑張っている弱い立場の職種であることは理解できるだろう。

夢を抱いて、モノづくりをしにくる若者に、産地に就職しても、現実に低賃金のため生活していけないことが、大きな障害になっている。

織物産地、生産量3%しかないこと、政治力もないし、お金もないし、でも、自分らしい生き方をしたい若者のためにも、遠州産地を、何とか守りたいと願っています。


少し、私のことを、自己紹介させていただきたい。

現在、織物工場の社長をしている。

遠州織物産地で、もう少しで60年の創業を迎える、10名足らずの零細工場である。

現在は、海外の有名なブランドに、テキスタイルを販売している。

若い社員が多く、30代前半の会社である。

若者夢を実現できるようにするのが、産地の経営者ではないかと思う。

その中で、実務の経験から、これから、必ず近い将来起こることが、織物産地破壊を、どのようにして守れるのかを考えて行動しています。


 

遠州織物未来【サステナブルで新時代の織物産地に】

「サステナブル(Sustainable)な社会」とは、「持続可能な社会」を意味します。それは、地球の環境を壊さず、資源も使いすぎず、未来の世代も美しい地球で平和に豊かに、ずっと生活をし続けていける社会のことです。

遠州織物産地も、持続可能な産地にしたいです。

遠州産地で働く人たちの納税額は、他の産業より低く、労働時間もとても長いのです。この産地で働きたい若い人材の将来を考えますと、生地値=給料だと私は思っています。だから、いつも日本一高い生地と言われていますが、給料を1円でも多く払える会社を目指してきたつもりです。

フェアトレード(正当な値段で作られた物を売り買いすること)は、私達、遠州産地がやらなければならないことです。やらなければ、遠州産地が無くなります。

自社だけ儲かれば良いと思って事はありません。

なるべく、産地全体で、物事を考えていますので、染色工場、サイジング、糸、織物工場、カッチングなど、遠州産地の業者に仕事を出しています。

だから、福田織物は、問屋、コンバーターに生機を売りません。地元の染色工場、仕上げ工場に仕事を出していきたいのです。

とても、しんどいですけど、加工場からの信頼は増えてきました。

加工賃を値切ったことはありませんし、しっかり話をして加工賃を決めさせていただいています。

現在は、モノ、製品だけに「サステナブル「」と言われていますが、再生ポリエステルとか、レーヨン素材などが代表的な素材ですが、本来は、「サスティナブル」災害や温暖化などから地球環境を守るために生まれた言葉です。 この言葉を理解することで、地球環境を守るために私たちが取るべき行動が必要と思います。

また、持続可能な地球環境の実現に必要な「社会のあり方」や「経済活動」表す言い回しとして使われる言葉でもあるのです。

遠州織物産地は、とても「サステナブル」だと思います。

その理由は、

①バイオーダービジネスであること

遠州織物は、現在は、基本的スタンスは、バイオーダーで受注を受けている。バイオーダーとは、相手先から発注を受けて生産すること。余分な生地を作らず、在庫を限りなく少なくするビジネスである。

例えば、コンビニ弁当と、食堂との違いである。コンビニ弁当は、大量に見込生産して安く売り、売れ残りは廃棄する。では、食堂は、注文してから、料理をする。廃棄するものが少なく済むが、コンビニ弁当よりも単価が高く、待ち時間もあるので利便性が悪い。

でも、とても環境に良いのです。

要するに、遠州織物産地は、町の食堂屋に似ている。商品が高いけど、産業廃棄が少なく、その織物工場の特徴ある生地が買える。

アパレル製品(衣料品)の国内の年間供給数量は約29億点。それに対し、消費数量は約14億点と推定されています。その差は約15億点。これが、消費者の手に渡らず売れ残ってしまった余剰在庫があります。安く作るために、大量生産をすることになり、資源を大事すると、洋服が高くなることになる。

②大量生産をしないこと

もう30年前から、遠州織物は、大手織物工場(100台以上)が少なくなり、近年、少ロット産地として発展してきたが、少ロットになりすぎたため、産地構造がかわり、分業生産が壊れ始まてきているのが現実である。現在では、大量生産は、出来ない産地になってしまった。

そして更に織物生産量が減っていくと、産地の存続が危うくなってきているのも現実である。

持続可能な地球環境の実現に必要な「社会のあり方」や「経済活動」、「貧困をなくそう」など、持続可能な開発へ向けた世界共通の目標に向かうべきである。

そして、皆さんが、遠州織物産地で生地を購入することが、「サステナブル」そのものと思います。

③天然繊維の産地であること

遠州織物産地は、昔から綿織物の産地でした。現在は、麻リネンの生産量も、全国でもトップクラスになってきました。

オーガニックコットンも、弊社は30年前から生産しており、遠州産地では、オーガニックコットンの国内生産トップクラスの生産産地だと思っています。

オーガニック・フェアトレードともに、しっかりした産地になっています。

しかし、生地タグが、日本製になっていても、生機は、C国の生地も沢山ありますので、買うのは、織物工場から購入をお勧めします。

又は、購入先から、生機(きばた)は、どこで織ったかは確認したほうが良いかと思います。

話が変わりますが、再生プラスチックですけど、現実には製造されるプラスチックのたった9%しかリサイクルされていない。正しい方法でリサイクルするインフラストラクチャがなければ、未使用であっても再生品であっても、結局はごみ処理場行きとなっています。

アパレル業界において、リサイクル状況はかなり深刻な問題です。

世界では、廃棄された服の約73%が焼却または埋め立て処分され、リサイクル用として回収されるのは12%ほどです。しかも、そのほとんどがマットレスの詰め物にされたり、断熱材や掃除用の生地になります。最終的に新しい服に生まれ変わるのは、1%にもおよびません。

個人的には、再生ポリエステル製品は、良く買いますが、まだまだアパレル製品がとても値段が高いですが、気心地がとても良く、気に入っていますが、洋服単価が高いことです。これでは、絶対ダメですね。

④しっかりした管理体制

遠州織物産地は、本当に、海外から雇い入れるほどの織物工場が余りありませんので、人権問題でトラブルは聞いたことはありません。

規模の大きな染色工場には、沢山の海外労働者が入っていますが、国が定められて法律に従っています。

また、科学染料を悪く言う人がいますが、反応染料は、染めた後の廃棄になる染料は中和されて、安全な水になって捨てられます。又は、下水道に捨てられますので、川、海の汚染はないはずです。日本の公害に対する規制は、世界基準になっていますので、安心してください。

 

まとめ

遠州織物産地の未来【サステナブルで新時代の織物産地に】

①大量生産をしないこと。必要な生地だけ生産すること。

②天然繊維の素材を使用すること。

③国内織物産地の生地を使うことで、織物産地を守れる、そして、持続可能産地として、ファッションを通して、産業と技術革新の基盤をつくる。

以上のことを、遠州織物産地でできれば、資源の大量消費、繊維の生産や使用に伴う環境負荷を軽減ができると思っています。

是非、これから10年先の、明るいファッション業界にするためには、このように行動していければと願っています。

 

 

 

 

 

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