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TEXTILE COLUMN福田織物のテキスタイルコラム

遠州織物産地 6月の状況

2020.07.03

緊急事態誓言が解除され、東京を中心に、経済が動き始めた。コロナ感染者は、若干増え始まているが、飲食店の再開、アパレル小売店も開き始めた。6月の売りげも、戻していると思われていたが?結果は、アパレル市場は、最悪状態だと思っている

レナウンの経営破綻から始まり、オンワードも今年には、700店舗閉鎖、2021年も700店舗閉鎖することに決定している。現在、元気あるアパレルが、あるだろうか、残念ながら、現段階では、私の調べているが1社もない。また、小売りでも、まさかの大手セレクトショップURBAN RESEARCHも、仕入れキャンセル問題が、取引先から批判の声が出てきている。6月中旬、「7月の商品仕入れ全て一旦止める」その旨を、一部取引先にメールしたことが分かった。http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20200623_01.htm

URBAN RESEARCHだけが、キャンセルではなく、結構、その他のセレクトショップもあるそうだ。これから、アパレル、セレクトショップなどから、7月に入れば、相当厳しい情報が、入ってくることは間違いないだろう。

必ず来る、織物産地の不況、逃げられないのは現実である。ファッション業界、同じ道を進むことになる。

さて、遠州織物産地の6月は、どのようにな状況なのか?

操業5割をキープしている。

では、細かに説明しよう。

①綿平・綿ドビー織物

綿織物の落ち込みが、一番酷いと報告を受けている。バルク(本生産)が、ほぼ無く、サンプル反での受注が増えてきている。しかし、現状は40%以下しか動いていない。コロナ問題でなくても、この時期は、例年通り50%以下の受注しかないので、織物工場で、働いている人達は、いつものことのように対応している。実際は、悪いのは確かだが、ほぼ90%以上の織物工場で働いている年齢は65歳以上なので、不景気も問題にしてないのかも知れない。

②綿ジャガード

ジャガードは、平、ドビーよりも厳しい状況にいる。現在、稼働率30%以下になっている。カットボイルの定番が動いている程度で、状況は最悪状況である。

③麻織物

ここは、かなり健闘している。先月、私が、6月以降は厳しくになると予想していたが、案外と良い結果で、ほぼ60%以上の稼働率がある。ファッション素材は、サンプルが中心で、あまり状況は良くない。しかし、資材関連は、ここにきて好調で、仕事は増えている。やはり、リネン麻は、大量に織れる生地ではないので、織万能織機レピアの仕事は安定している。現在、遠州織物の賃織りは、綿織物から麻織物になっている。私の未来予想だが、10年後には、遠州織物産地は、ほぼ麻織物が中心になっているだろう。

④資材関係

すべての資材が良いわけではなく、工業製品に関わる生地の受注は少なくなっている。しかし、インテリア関連の方は、今までと生産が変わっていないみたいいだ。リモートでの仕事で、自分の部屋を快適したい需要があったからだと思う。ちなみに、イケヤ、ニトリ、ホームセンターなどの売りが伸びていると聞いている。ここは、仕事的に増える事より、安定的な定番商品が大きいとみられる。

⑤コーデュロイ/別珍

現状、生産は、30%~40%減っているそうだ。かなりにキャンセルが出ており、産地在庫も多くなり、今後の生産に影響してきている。このまま、生産が減り続けると、コーデュロイの分業体制が壊れる可能性もでてきた。一番心配なのは、整理仕上げの工場である。仕上げ工場は、少なからず人手に頼る作業なので、シーズンがこのように、悪くなると心配である。

⑥染色染色工場

やはりメインの綿織物の生産が空落ちているので、週休3日になってしまい、稼働は4日間になったしまった。仕事量は、去年の比率を考えると、かなり落ちていると感じられる。ほぼ、遠州産地の染色工場は、現在、週休3日制をとっている。

⑦マスク、ガーゼ

遠州産地では、マスクガーゼを織っている織物工場はないと思われるが、染色加工では、現在、マスクの受注が、未だにフル生産である。今後も、生産は変わらずにいく。その理由は、コロナウィルス問題である。夏の感染者数も増え、1年中マスクを使用されることが明らかになったことで、生産が拍車がかかっているみたいだ。マスクも多様性が増え、ファッション性のあるプリント加工の依頼がおおくなっている。

 

※もともと、遠州織物は、この時期は、仕事がないので、若干織物工場の人達は、楽観的でいるが、染色・加工仕上げは、深刻さは感じられる。要するに、織物工場は、ほとんどが家内工業で経営者の年齢は65歳以上なので、かなりの廃業が進むと思われる。染色工場は、織物工場と違い、会社経営になっており、社員の数が多く、若い従業員も多くいる。染色工場の固定費もかかるので、このコロナが長引くほど、致命傷になる可能性はある。また、織物工場の廃業が多くなれば、染色する生機がなくなる。織物工場と染色工場は、一進一退である。