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TEXTILE COLUMN福田織物のテキスタイルコラム

遠州織物産地の消滅が10月以降から起こる

2020.08.09

7月の遠州織物産地は、かなり悪くなっている。現在のところ、良くなること無いと思われる。

”アパレルの「売れ残り」、じつは「大量廃棄」されてなかったみたいだ19年には28億4600万点が供給されたがセールを何度もおこなっても、13億7300万点しか売れずに、残り14億7300万点が売れ残ったと推計される。では、売れ残った商品が全て廃棄されるとおもいきや、売れ残ったアパレル商品が則、廃棄処分にはならず、廃棄すると全額が損失になってしまうので、もっとも損失を少なくするために売れの残りアパレル商品を来シーズンまで持ち越して販売すれば今シーズン末にバーゲンセールするより高く売れる可能性があるがためである。

今回、コロナ渦の緊急事態誓言で4~5月の大半の店舗が休業し、ほぼ2ヶ月の在庫が残ってしまった。アパレル業界では昨年同期よりも平均12%以上のアパレル製品が在庫として積み上がってしまった。TSIホールディングスは、大半の在庫を期中に処分してしまった。また、ファーストリテイリングや良品計画は、ほとんど製品在庫を持ちこした会社もある。

トレンド性が高いアパレル製品を販売しているTSIホールディングは、アパレル商品を持ち越しても価値が落ちるだけだから、なるべく早く値引きして売り切るしかないのである。逆に、ベーシックなアパレル商品を提供しているファーストリテイリングや良品計画は来シーズンでも値段が通るから持ち越した方が損失を少なくすることができることが有利になってくる。

一般的には、シーズン中にバーゲンして売り切るトレンド商品では持ち越すのはわずかだが、ベーシックなアパレル商品は10%以上も持ち越すことが多く、紳士服制服では30%以上を持ち越すことが常習化している。

この流れを見ると、「売れ残りは廃棄」は、トレンド商品、又は、よほど儲かっているアパレルしかできないのである。今回、コロナ渦で、ほとんどんのアパレルは、在庫を来期にあててくることになる。そうなると、織物産地のダメージも、アパレル以上になる可能性がでてきた。

2021年春夏のアパレルの展示会は、9月からスタートする。そして10月以降から、本格的に織物産地に受注がくるシナリオだが、今回は、コロナ渦による、緊急事態誓言のため、今年は、アパレル製品在庫に12%が増えるので単純に16万点のアパレル在庫が増えることになるまして2021年はコロナが収束しないと予想すると、アパレルは来期、前年度より製品を半分位まで減らす可能性があるので、ほとんど、今年の在庫で、アパレル商品を賄えることができる。あくまでも数字だけのシュミレーションになるが、この時点で、数値的には、アパレルは、産地に生地発注しなくなることになる。それは現実的ではないが。

現在、遠州織物産地は、確かに生地の受注量が激減して厳しいして状況であるが、政府が出している休業手当制度「新型コロナ対応休業支援金」が9月30日があるので、比較的、あまり緊張感がない、ちょうど、10月以降から、いつものパターンだったら受注がくると思っているのが産地の状況である。しかし、私の考えは、ほぼ受注が従来通りの数字でこないと考えた方がいいかも知れない。せいぜい上手くいって、前年度の1/3あれば、良い方だと、私個人は予想している。前分で書いた、アパレル在庫と、2021年の製品販売数を考えると、生地手当は、相当厳しい状況になる。

今年10月以降から、最悪な産地シュミレーションを考えてみた。

10月頃から、ファッション業界の製造業は、とてつもない大不況が押し寄せてくる。不況ダメージは、小売り、アパレルから、数カ月のタイムラグで製造現場に実感ができるのは9月頃になるが、不況の波が徐々に大きくなってくるのは10月以降と予測する。2021年を越せる、遠州産地の工場がどれだけあるかだ。もちろん福田織物も含まれる。

織物工場の場合は父ちゃん母ちゃんの家内工業が多いので倒産はあり得ないが、今回の不況が原因で一気に廃業拡大していくことになると思われる。そうなると染める生地が少なくなり、染色工場の生産量はかなり減少に追い込まれる。

染色工場は、ここ数年、原油、染料の値上がりを理由を言って染色工賃を上がてきて会社を存続してきたが、要するに、産地の中で、染色工賃のコントロールできたことで、生き延びてきたので、コストを落とすことはできない体質になってしまっている。そのため日本のテキスタイルの競争力が落ちてきたいたところに、今回のコロナ不況がきてしまった、かなりヤバイのが染色工場のである。

染色工場を営んでいないので、染色工場を表面から見て、私なりの偏見で問題点が3つある。

問題点①織物工場は、減産しても、電気代は、織物量と並行して少なくなるが、染色工場の光熱費は、少ない量で染めても、工場の1日の光熱費はなにも変わらないのである。1日の生産量の損益分岐点が決まっており、生産量が損益分岐点に達せなかった場合は、赤字になってしまう。今後、アパレルからの受注は。3/1程度になる可能性があるので、損益分岐点を越すに難しくなる。

問題点②染色工場は、いくつもの複雑の工程があるので、工場の据え付けてある染色機械を回すのために、現在、最低人数で回しているはずなので、規模の縮小は、かなり難しと感じられる。

問題点③織物のは、国内生産の生機より、中国製生機に変わるが、中国のウイグル強制労働、香港問題で、アメリカが中心となって世界は反中国になりつつある。今後の日中貿易を、今後の火種を残している。場合によって中国製の生機も入荷が難しくなる可能性もある。

 

このままでは、行けば2021年には、遠州織物産地は、廃業ラッシュが起こり、産地として消滅する可能性も示唆した方が良い。

では、遠州織物産地を、どのようにして残すことができるだろか?

もちろんアパレルも生き残りゲームが始まったのだから、アパレルに助けてもらえない。

では、遠州織物産地、日本全国織物産地は、どのようにすれば、いきていけれるのか?日本のファッション業界を生き延びていけれれるかを、産地からの発想で考えてみたい。

次のコラムは、ファッション業界の再生を書きたいと思っている。