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TEXTILE COLUMN福田織物のテキスタイルコラム

D2C この本を読んで思ったこと

2020.05.09

最近、読んだ面白かった本を初回する。
D2C 「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略  原作 佐々木康佑
生地メーカーを、今後、存続できるのは、現時点で、瀧定、スタイレム、宇仁繊維などの、生地問屋しかないだろうと思う。現在、弊社は、バイオーダーで仕事を行っているが、今回のコロナで、かなりバイオーダービジネスは難しくなっている。ある程度の、量がないと、全て生地が、高単価に跳ね返ってしまう。いままでも、アパレル、小売りに生地が高いと言われ続くけてきた中、遠州産地の世界トップクラスの技術があっても、コスト競争で負けてしまう。残念ながら、遠州産地機能は停止になるまでの時間はかなり短くなってきた。
現在、ファッション業界も、「緊急事態誓言」のため、百貨店、小売店などが休業を行っている。コロナが、収束できても、顧客は、ファッションとしてより、衣類としてと需要が増えていくことになる。ようするに、あまり人混みに行かなくなり、自宅での生活、安全な生活を求めてくると思っています。そうなると、外出は少なくなり、一目を気にしなくなり、ファッション離れが起こる、そして百貨店、小売り店は、今までのような売り上げができなくなると思います。

でも、ファッションをやりたい

その時、何気なく「D2C」の本を読んだ。日本製テキスタイルを、少ロット生産した高い単価生地を、購入してビジネス化できるのは、D2Cビジネスしかない。今からでも、規模の小さなアパレル、デザイナーブランドはD2Cビジネスをやるべきだと思います。現在の流れから、小売店のビジネスは狭まっていくし、顧客が、ファッションでも、フェアートレード、サステナブルなど、倫理を求めて購入する層が増えていくと思います。

アパレル製品の国内年間供給枚数は約29億点、それに対し、消費枚数は14億点と推定されています。その差は15億点です。これが、消費者に手に渡らず売れ残ってしまった余剰在庫です。アパレルは、在庫保管しつづけることは困難で、やむなく廃棄することも少なくありません。

ですので、たかが国内生産3%未満の、国内織物で、1億~2億程度しかできないアパレル製品を、1/14憶点を、アパレルの皆さんと一緒に、新しいビジネスを作っていきたいと望んでいます。

アパレルの皆さんは、もう知っていると思いますが、「D2C」とは、どんなビジネスなのかは、簡単に7項目にして説明します。

1、「ものづくりや屋」でなく「テック企業」である。

ものづくりの会社ではあるが、もの自体のクォリティだけを必ずしも競争優位性の源泉とはしない。

D2Cブランドはものづくり企業としてみるより、テック企業としてみた方が良い。テック企業というのは、SNSマーケティングを行い、データ分析やSNSを通したコミュニケーションを積極的に行っていくこと。店舗展開の戦略もデータがふんだんに使用される。

 

2、「間接販売「」ではなく「直接販売「」する

コミュニケーションチャンネルの違い

D2Cブランド 伝統的なブランド
直接販売、直接コミュニケーション 小売り経由で間接販売 経由で間接コミュニケーション

D2Cブランドは、Eコマースだろうが店舗販売だろが、顧客とダイレクトに対話する。

ブランドを立ち上げの直後から、顧客と直接コミュニケーションをとり、間に広告代理店などを挟まない。TwitterやInstagramを活用しダイレクトなインタラクションを重ねながら顧客にロイヤルティを高め、ブランドのファンになってもらう。

顧客と直接関係を築くこと、顧客のことが深く理解できる。「誰が何の商品をいつどこでかったか」などのデータがリアルに入ってくる。また、どのような検索ワードで自社のWEBサイトに流入してくるかにについて分析ができるのある。

 

3.「高価格化」ではなく「低価格化」志向する

D2Cブランド 伝統的なブランド
安価 中間コスト込みのため高い

顧客とダイレクトの関係構築はコストにも直結する。

中間コストを排しクォリティの高い商品を既存ブランドよりはるかに安い価格で展開している。例えば、日本のJNSやZOFFのようなデザイン性が高くかつリーナズブルな価格帯で販売されている。中間業者を何社挟むことで、10倍近い価格になってるのが、伝統的ブランドである。

D2Cはブランディングにこだわるが、そのブランド価値をそのまま価格に転換し、値段を吊り上げようととは考えない。ここと、伝統的なブランドとの大きな差がある。D2Cの本質は、中抜きにあるのではなく、顧客とブランドの関係が質的変化している。

 

4、「着実な成長」でがなく「D2Cブランド指数関数的成長」を遂げる

D2C 伝統的なブランド
指数関数的成長 堅実な成長

成功しているD2Cブランドは、創業初年度100億円、次年度200億円、3年目400億円といった、スタートアップの歴史を見てもあまり例がない指数関数的成長を達成している。これは、プロダクト販売という早期に売上げがたちやすい事業領域と、インターネットという指数関数的成長を実現する仕組みを合わせによって生まれたものだ。

競争を勝ち抜くためには急成長を志向する。というポイントはD2Cビジネスを検討する上で重要となるだろう。

5、「プロダクト「ではなく「ライフスタイル」を売る

D2C 伝統的なブランド
ライフスタイル(世界観) プロダクト(機能)

プロダクトを販売しているのではなく、世界観やライフスタイルを販売している。現代の顧客は、”機能”だけではなく、”感情”を買おうとしている。

6、「X世代以上」ではなく「ミレニアル世代」をターゲットとする

D2C 伝統的なブランド
ミレニアル世代(デジタル) X世代(アナログ)

デジタルへの感度の高い若者は、小さい頃から、スマートフォーン,PCをもち、必ずしもテレビ情報の第一手段としない。ネットで洋服を買う、動画を観る、知らない人とチャットするなど、自分たちの上の世代が躊躇することにまったく抵抗を感じない世代。

社会的意義の重要視 デジタル世代はもっとも教養のある世代である。彼らの教育課程に、社会問題や環境問題に多く触れていることもあり、「リサイクル」「ダイバーシティ」などの倫理・環境など配慮したブランドを好む傾向である。そうした社会的意義しているブランドはより多くのプレミアムを払う。

7.「顧客」ではなく「コミュニティ」とて扱う

D2C 伝統的なブランド
コミュニティ お客様

D2Cブランドの顧客を顧客と呼ぶのは適切ではない。D2Cブランドは顧客を、一緒にブランドを初め、育てていく”仲間”のように扱う。

顧客の一部をコミュニティ化し、そのコミュニティからのフィードバックを得ながら、「製品開発チームの一員」のように扱うのは、D2Cブランドが得意とする開発方法。

 

以上、7つの仕組みが、D2Cである。わかりにくいかも知れませんが、簡単に説明しましたが、このコラムで気になりましたら、是非、この本、読んでください。

 

日本では、韓国で東大門で買ってきた、アパレル商品をネットで売りしているのを、D2Cと言っているが、それは、ただのネット販売になる。日本の,D2Cが上手くいっていないのは、要するに、根本的に従来ビジネスで、何も変わっていない。このD2Cは、顧客とコミュニティを行いながら、商品開発して作っていくことができ、ブランドに共感してくれる顧客に情報発信していくことである。

現在、デザイナーブランドは、情報発信しながら、デジタルでの販売できるように、仕組みを変えていくことが、これからのファッションの流れになると思う。そうなると、日本で”ものづくり”をする必要性、フェアートレード、トレサビリティ、サステナブルなど情報発信していけば良いと思っています。国内の製造が全てと言えませんが、世界のルールの中で、真面目に仕事をしていると思います。言い訳になりますが、日本製は、だからコストが高いわけです。ビジネスすれば、お金が産地の中で回ります。織物産地の持続可能の社会には、深く貢献したことなるります。

日本のファッションを、みなさんで盛り上げて行きましょう。